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琉球大学大学院のご紹介


 沖縄県を含む亜熱帯地域の農業に関する様々な課題や問題に対応するには,沖縄の亜熱帯島嶼性という地理的・自然的環境及び歴史的・文化的特性に基づいた持続的食料生産,環境保全,資源・エネルギー利用及び長寿・健康に関する教育と研究を深化させ,環境に調和した生物資源の安定的生産や持続的利用に独創的に取り組むとともに,亜熱帯農学の幅広い分野を網羅した体系的な教育プログラムを編成し,実践できる効果的な教育・研究組織が必要です。また,これまで琉球大学大学院農学研究科が培ってきた研究の成果を活かすことも考慮した上で,農学に関する総合的な知識と沖縄県を含む亜熱帯地域の農業に関する課題に対応できる専門的な能力を涵養するため,「亜熱帯農学専攻」を設置しました。
 亜熱帯農学専攻が養成する人材像は,亜熱帯農学で地域・国際社会に貢献できる広範な知識と深化した専門性を兼備した高度専門職業人の養成であることを踏まえて,

  ① 持続的食料生産と地域農業を追究する「地域農学」
  ② 熱帯・亜熱帯の生物機能特性解明と農林環境・生態系保全を追究する「農林環境科学」
  ③ 新たな農業システムとそれを支える地域環境・農業基盤保全を追求する「地域農業工学」
  ④ 熱帯・亜熱帯の地域生物資源の有効利用と健康・生命現象の探究を追究する「生物資源科学」

という4つのコースを亜熱帯農学専攻の下に置き,学生の多様な能力の修得とより具体的な課題に対応します。
 これにより,沖縄と気候的に類似するアジア・太平洋地域も視野に入れた教育・研究も可能となり,国際社会に貢献できる優秀な人材を養成することができ,ひいては沖縄県の地域農業の発展にも貢献できる研究・教育が行われます。農学研究科亜熱帯農学専攻における教育カリキュラムは,
  ① 亜熱帯地域の課題解決へ向けた新たな農学教育の専門教育科目の整備 
  ② 広範な知識•技能と応用展開力の修得と農学の専門的な知識の修得をもたらす体系的なコースワークの充実
  ③ 高度専門職業人の効果的な養成と幅広い視野を備えた人材の養成の観点から,複数の教員による組織的研究指導体制の確立
の特色を有します。
 また,付加プログラムとして「国際農学プログラム」を設置し、アジア・太平洋地域を拠点とする熱帯・亜熱帯の農林業の発展に寄与できる高度な専門知識・技術を海外の協定拠点大学で修得することも可能です。

亜熱帯農学専攻には以下の4つの教育コースがあります。いずれかの教育コースに所属して履修を進めます。

地域農学コース
入学者受け入れ方針:亜熱帯の地域社会における持続的農業や新たなフィールド活用型の総合的農学について追究したい人
養成する人材像:地域農学コースにおいては,亜熱帯の地域社会における自然と農との調和に配慮した持続的農業や新たなフィールド活用型の総合的農学に関する教育・研究を通じて,学際的研究開発や指導的役割を担う高度専門職業人の養成を行います。
修得できる能力:地域農林畜産業の振興に携わる指導的能力,並びに地域資源循環システムに基づく持続的農業生産の推進によって農と社会との共生を構築できる実践的開発能力を修得します。

農林環境科学コース
入学者受け入れ方針:亜熱帯農林業を取巻く生物の諸特性解明と制御,増殖・調節技術の開発や人間と自然環境との調和について追究したい人
養成する人材像:農林環境科学コースにおいては,亜熱帯農林業を取巻く生物の諸特性解明と制御,増殖・調節技術の開発,並びに流域生態系の環境保全・管理と制御を通じて,人間と自然環境との調和を構築するための高度な専門知識・技術を有し,新たな農林環境保全のための農学に関する教育・研究を通じて,学際的研究開発や指導的役割を担う高度専門職業人の養成を行います。
修得できる能力:生物資源の機能特性解明を通じ生物や環境関連分野で活躍する指導的能力,並びに生物多様性の理論を通じて豊かな環境の確保と保全に貢献できる実践的開発能力を修得します。

地域農業工学コース
入学者受け入れ方針:自然循環型農業や田園空間の創造,並びにIT農業の技術開発やバイオマス地域循環システムについて追究したい人
養成する人材像:地域農業工学コースにおいては,亜熱帯の島嶼環境と調和した自然循環型農業や田園空間の創造,並びにIT農業の技術開発やバイオマス地域循環システムの構築のための高度な専門知識・技術を有し,新たな地域保全のための農学に関する教育・研究を通じて,学際的研究開発や指導的役割を担う高度専門職業人の養成を行います。
修得できる能力:農村環境整備と緑・土・水資源の保全と改善に貢献できる指導的能力,並びに情報技術を応用し,食料生産から流通・加工に係わる農業生産及びエネルギーシステムに関する社会的要求を総合的に問題解決できる実践的開発能力を修得します。

生物資源科学コース
入学者受け入れ方針:亜熱帯地域の動植物や微生物等の生物資源と,伝統・発酵食品やその他食資源の特性や機能性解析に関して新しい生物産業の創成について追究したい人
養成する人材像:生物資源科学コースにおいては,亜熱帯地域の動植物や微生物等の生物資源及び伝統食品・発酵食品・その他食資源の特性や機能性解析に関する新しい生物産業の創成のための高度な専門知識・技術を有し,新たな地域資源開発による健康と長寿のための農学に関する教育・研究を通じて,学際的研究開発や指導的役割を担う高度専門職業人の養成を行います。
修得できる能力:亜熱帯生物資源の機能分析・開発と高度利用に関する専門知識と技術を有する指導的能力,並びに生物資源関連産業,発酵産業及び健康・食品産業の振興・発展に貢献できる実践的開発能力を修得します。

専攻 コース 学位
亜熱帯農学 地域農学コース 修士(農学)
農林環境科学コース
地域農業工学コース
生物資源科学コース

以上の4つの教育コースに加え、付加プログラム(国際農学プログラム)と社会人を対象とした長期履修型のカリキュラムが用意されています。

国際農学プログラム
付加プログラムとして,国際農学プログラムが履修可能です。本プログラムはアジア・太平洋地域を拠点とする熱帯・亜熱帯の農林業の発展に寄与できる高度な専門知識・技術の修得,食・農・環境・資源の課題に関する教育・研究を専門教育コースに付加して行う実体験型プログラムです。ここでは,沖縄を含む熱帯・亜熱帯の地域課題を解決するため,海外の拠点大学に派遣され琉球大学と連携しながら,新たな農学を国際的な視点から先導的に推進できる力を養うための科目を受講します。

亜熱帯実践農学カリキュラム
社会人のリカレント教育のため,亜熱帯実践農学カリキュラムとして,地域農業あるいは新たな農学の識見を涵養するための科目を開講し,長期履修制度に沿った教育課程の編成を可能としています。本カリキュラムでは,1年次には,基礎教育科目と専門教育科目の履修を優先的に行い,亜熱帯農学専攻としての教育目標に応じた履修を行ったうえ,2年次以降には,社会人学生の専門性を勘案した内容とします。