農産施設工学研究室
2014年 3月18日
ITを利用した農産物の高品質化支援情報システムの開発
赤外線や電波などを利用した農産物の品質情報収集とその解析・評価技術の開発を行っています。特に南西諸島地域特有のサトウキビやマンゴー等に注目し、実用的な内部特性計測システムに関する研究を行っています。教員名:平良英三 (たいら えいぞう)
所属:地域農業工学科 バイオシステム工学分野
専門分野:農業情報工学, 農業環境工学
主な研究内容
1.サトウキビ品質評価システムの開発 ー NIRとGISを用いたサトウキビの高品質化支援情報システムの開発 ー 近赤外分光法(NIR)をサトウキビの品質評価システムに応用する技術開発とその管理システムに関する研究を行っています。 当研究室では沖縄、鹿児島の関係機関と連携して計測システムの開発を行っております。共同で開発した細裂NIR法と呼ばれる計測システムにより、全分蜜糖工場で品質取引が行われています。また,このような計測システムを活用してサトウキビ栽培を支援するために地理情報システム(GIS)を利用した解析を行っています。最近はマルチコプターを利用し、ほ場における作物生育の情報収集に関する研究も行っています。 2.製糖工程サンプルの迅速分析に関する研究 製糖過程では効率的な運転が求められますが,原料であるサトウキビの品質は一定ではありません。その品質を測定するために,従来からの化学分析が行われていますが,これらの分析には技術と時間を要するため,より迅速で簡易な分析手法の開発が必要です。 当研究室では,製糖工程における様々な性状のサンプルについて,NIRを応用した迅速分析に関する研究を行っています。 3.NIRによるマンゴー栽培支援システムの開発: 携帯型の近赤外分光装置を利用して,沖縄産マンゴーの品質評価に関する研究を行っています。他の果実では,収穫後の選別施設にも大型の近赤外分光装置が利用されていますが,本システムではハウスでの栽培段階から出荷時までの状態をモニタリングすることにより,付加価値の高いマンゴー生産を支援するシステム開発に取り組んでいます。このプロジェクトでは,関係機関や農家の皆様との共同で行っています。 4.励起・蛍光分析データ(EEM)を用いた農産物の品質評価 励起・蛍光マトリクス(EEM)とよばれるデータを食品の品質評価に応用する研究を行っています。ここで取得できるデータは3次元構造になっており、このデータ分析にはPCAやPARAFACと呼ばれる手法を用いて研究を行っています。- サトウキビへ戻る >>