ITを活用した高度農業生産システム、バイオ・エコシステムによる島嶼型循環社会の構築など
教員名:上野正実 (うえの まさみ) 平良英三(たいら えいぞう)
所属:地域農業工学科 バイオシステム工学分野
専門分野:農業環境工学, 農業機械,情報農学
主な研究内容
ITを活用した高度農業生産システム:農業生産の高度化を図るために,最新のITを駆使して圃場・作物・土壌などの情報を収集・解析し,生産現場に活かす研究を行っています。リモートセンシング,光センシング(NIR),地理情報システム(GIS),測位システム(GPS),その他のセンサー・通信技術を用いています。現在はサトウキビとマンゴーを主な対象としています。沖縄県全域のサトウキビ畑の情報を収集するシステムが稼動しております。このシステムはデージファームと呼ばれ,実用的な応用とともに次世代の「情報農学」の展開に取り組んでいます。なお,このシステムは機械化および施設化とも融合し,機械化体系の確立や植物工場の研究も含めた内容になっています。
バイオ・エコシステムによる島嶼型循環社会の構築など:深刻化する地球温暖化(環境)・エネルギー・食料問題の解決を図り,持続可能な循環社会を構築するために,バイオマスの効果的な利用に関する研究を進めております。宮古島に「宮古島バイオ・エコシステム研究センター」を設置し,メタン発酵・炭化・ガス化・堆肥化・エタノールかなどのバイオマスの変換,利用システム,評価,物質循環などの研究を進めております。また,各地の自治体が進めるバイオマス利用とくにバイオマスタウン構築のお手伝いを行っています。最もユニークな点は「炭造り」による大気中二酸化炭素の固定「カーボンリダクション」です。最近では,資源作物を利用したバイオ燃料の研究にも着手し,海外での研究活動も行っております。研究成果は国際協力(JICA集団研修「熱帯バイオマス利用」)にも活かされています。
これらの研究活動は,作物学・農業経営学・農業土木学・土壌学など多くの分野の先生方や行政機関・民間企業・農業団体(JAなど)・NPO・農家の皆さんと協力して実施しています。