林産科学研究室

亜熱帯性きのこを探索! 目指せ「沖縄固有のきのこ栽培」!
亜熱帯気候に位置する沖縄において亜熱帯性きのこを探索し,沖縄の気候・風土に適した栽培方法で沖縄固有の食用・薬用きのこの栽培を目指します。
教員名:高畠 幸司 (たかばたけ こうじ)
所属:亜熱帯生物資源科学科 生物機能開発学分野
専門分野:木質科学,応用きのこ学
主な研究内容
◎沖縄固有のきのこを探索
亜熱帯地域に位置する沖縄には,オオシロアリタケ等のシロアリタケ類,クロアワビタケ等のヒラタケ類,アラゲキクラゲ等のキクラゲ類,コフキサルノコシカケ等のサルノコシカケ類と亜熱帯性の食用・薬用きのこが多種多様に自生しています。それらきのこから純粋培養菌株を培養,保存して有用遺伝資源となるきのこ菌株バンクの作出を目指しています。
◎沖縄固有のバイオマス資源を利用したきのこ栽培技術の開発
沖縄にはサトウキビ,パイナップル,シークヮーサー等の独自の農産物があります。それぞれの農産物を加工する過程で特有の農産廃棄物が生じます。それら農産廃棄物を利用したきのこ栽培を検討しています。また,沖縄地方の平均気温は15〜25℃,湿度は冬場で70%,梅雨時期では80%以上を示し,本州に比べると温度は6〜10℃高く,湿度も年中高い状態です。このような気候条件を踏まえて,きのこ栽培施への設備投資を必要としない簡易な施設で簡便に取り組められる栽培技術の開発を研究しています。
◎沖縄固有の栽培きのこの特性の解明
南国生まれの人は暑さに強く寒さに弱い。北国生まれの人は寒さに強く暑さに弱い。といったイメージがありますが,きのこにもこのような特性があるようです。沖縄に自生する栽培きのこには,気温や基質に対する特性に特徴があるようです。これらの特性を明らかにして沖縄らしいきのこ栽培技術の開発に結びつけたいと考えています。
◎平成28年度卒論課題
・アラゲキクラゲ菌糸体の培養特性
・アラゲキクラゲの高温・低温耐性
・シークヮーサー種子搾出残渣のアラゲキクラゲ培地適性